LIFE LOG(「 海外 ディズニー 働く 」検索)

アメリカのディズニーで日本人キャストとして働いたこと。

CRプログラム2018年4月出国。女子大生が休学をして、フロリダのディズニーワールドで働く1年間の記録。【 Instagram:@haruka.m.9.6 】

アンバランスな、アメリカの中の、日本。

f:id:k3disney96:20181006154446j:plain

こんにちは、晴香です。
CRプログラムを通して1年間フロリダのウォルトディズニーワールド、エプコット内の日本館で日本人としてキャストをしています。
 
 
10月に入り、渡米からちょうど半年が経ちました。
フロリダはずっと暑いのかなと思いきや、秋を匂わす風が吹いたり、
暑さが少し和らいできたり、気持ち過ごしやすい季節になったような気がします。
 
ちょうど折り返し地点を迎えるということもあって、残り半年をどう過ごそうかとか、日本に帰国後何をしようかとか、半年経って何が変わったのかなとか、色々、本当に色々と考えた9月でした。
 
なんとなく、最近日本が恋しいというか、半年アメリカで過ごしてみて、自分は海外に住んでやっぱり日本が好きだと実感した派なんだとジワジワ感じています。
これには色んなパターンがあるんだろうけど、私の場合はもちろんアメリカが嫌いとかでは全くなくって、むしろ好きだけど、異文化で暮らしたことによって、もっと母国を大切にしたい、守りたい(誰、、)みたいな不思議な感情が生まれたんですね。
 
共感してくれる人いるかなあ。
 
高校生の頃なんか、もう完全に海外生活や欧米の全てに憧れまくって目をキラキラさせていたのに、今や「ああ、うん欧米ってこういう文化なんだね」って謎に落ち着きまくっている自分がいる。
 
逆に偏ったバイアスが消えて、欧米だからこう、日本だからこう、みたいな垣根がなくなったのかもしれない。世界中の文化をごっちゃにして、フラットにした状態でこれがいいねあれがいいねって判断できるようになりたいと思っていたから、自分にとっては今のスタンスは大きな収穫、、なのかもしれない。
 
今の私には世界という規模に対して知らないことが多すぎるけど、
日本という国が、文化が、いかに唯一無二で、誇るべきもので、可能性を秘めているかといったことを確実に感じ始めている。
 
私は当初、ディズニーという人々を集わせるこの「場所」から何を学べるかということばかり考えていたけれど、それだけじゃなくて、文化の違いに直面することによって学べることや気づくことも多いんだなと実感。
 
だからこそ、私自身が接客というお仕事を通して日本文化を体現出来る環境というのはとても誇りに思うし、ゲストからの反応が直接すぎるくらい届くこの距離感はやはりやりがいがあるなと思う。(特に欧米のゲストは嫌なものは嫌とはっきり態度を示すからハラハラすることも多々あり)
 
 
そこで最近考えていたことを1つ。
 
異文化体験のリアルさ ↔︎ 受け入れられやすさ
 
つまり、
 
本当の日本 ↔︎ アメリカナイズされた日本
 
ここがずっと気になっていて、どちらかに偏ってしまっては文化のシェアは成り立たないことはわかっているのだけど、じゃあこの間のどこがバランスが良いのか、その基準はなんなのかがまだよくわからない。
 
例えば、この前のブログでも必死に語った接客時のトンマナ(日本人らしく振る舞うかどうか)だとか、レストランのメニューが私達が慣れ親しんでいる握り寿司よりもSushi Roll(カリフォルニアロールみたいなやつ)が一面に並んでいるとか、ストアに売っている着物が日本にも売っていないテロテロのパジャマみたいなやつだったりとか、これ、日本でも見たことないけど、、?的なもの達。
 
きっと日本をそのまま持ってきても振り向いてもらえないから色々とアレンジして、アメリカナイズさせて出来上がったものだと思うし、それはそれで新しいから面白い。でもアメリカナイズさせすぎてしまっては、せっかく日本人が日本から文化を伝えに来ているのに、嘘を伝えているような感じになってしまう。
 
日本すぎてもダメ、アメリカナイズされすぎてもダメ。
このバランスがなんとも難しいんだろうなと。
 
でもこのバランスを考えて調整していくことが、異文化理解を促進する1つのポイントのような気もする。難しいけど、意味があること。
 
私自身も何回かゲストに「ちょっと聞きたいんだけど、これって本当に日本でも食べてる料理?」「これってどちらかというとアメリカナイズされたメニュー?」と聞かれたことがある。その一方で、これが本当の日本食だと思い疑いなく食べているゲストも多いはずだ。だってアメリカにはそれしかないから。誰も売れないメニューなんておかない。受け入れられやすい、人気が出たメニューをおけば売り上げも上がるから、こっちの日本食レストランはどこに行ってもメニューは大体一緒。
 
でもそれはきっと日本で食べる海外の料理も同じ。私たちだって何がタイ料理で何がベトナム料理かなんてわかっていないし、インドカレーとネパールカレーの違いもよくわからずに楽しんでいる。だから、文化は面白い。だから、もっと知りたくなる。実際に行ってみたくなる。別に本当でもフェイクでも、それがきっかけとなって本物を体験できる動線があったらいいな、なんて思ったり。
 
実際に自分で行って目にしたら、受け入れざるをえないし、自分もその文化の一員になった気がして当事者意識が芽生えるというか、もっと知らねば、、みたいな気持ちになるのか私だけでしょうか。笑
 
そんなゲストからの言葉や、ここに来る人達の行動を見ていると、人は今までの自分の人生には無かった新しいもの、かつ潜在的にはより本物であるものを求めているのではないかな、と感じる。
 
 
残り半年の働き方として、苦手だけど積極的にゲストに質問してみたり、お話ししてこちら側もここでしか出会うことのない新たな気づきを得られたらいいなと思っています。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました!